さっそうと歩いてゆくマスク姿の女の子
「マスクをしても私はわたし」
そう言ってマスクをかけて、すくっと立ち上がり、バッグを肩に、さっそうと歩いて行く女の子…
そんな元気な女の子の絵は、クレヨンやペインティングナイフで描いたような、荒削りで、奔放な子供の絵のように描きたい、ガサガサっとした風景を、風を切るように歩いて欲しい。
それが、ナカノさんからイラスト制作のお話をいただいてすぐに浮かんだイメージです。
出典: Actu Paris
パリのマスク装着キャンペーンのポスター
イラストのストーリーは、今年7月にナカノさんからいただいた1通のメールからはじまります。
そのメールにはこんな一言が書かれていました。
「パリのマスク装着キャンペーンのポスターを添付します。ずいぶん違いますね。」
その添付された写真は、エッフェル塔の前に置かれた広報板のマスクのポスター。
大きな空色のマスクの絵いっぱいに手書き文字で「accessoire tendance」 “トレンディなアクセサリー” と書かれています。
どこもコロナで大変なこの時期に、聞き慣れたはずのキャッチコピーが新鮮に心に響き、なんだか勇気をもらった気持ちになりました。
"どんな時も動じず貫抜かれているもの"
ところでご存知の通り、ナカノさんは知育楽器や音楽雑貨などの老舗メーカーさんですが、今、作られているマスクが大好評と聞きました。
しっかりとした素材に、音楽モチーフをあしらった小さな刺繍入りなど、常日頃から変わらぬかたち、テーストが、人気の秘密だと思います。
先ほどのパリのポスターや、ナカノさんの作ったマスクに、少なからず似たものを感じ、それは多分言葉にするとと、”どんな時も動じず貫抜かれているもの”で、それがこのイラストの背景になったと思っています。
元気に歩き続ける女の子と一緒に
元気な女の子が夏の青空の下を歩けば、それはナカノさんのサマーカードとなり、枯葉や、雪が舞う中を今、元気に歩き続けています。
女の子の服にはまわりの景色が映り、真っ白な雲や、ススキやダイヤモンドダストが、季節と共に変わってゆきます。