小冊子 "指揮棒のおはなし" Vol.3、4、5を発行当時の内容のまま掲載

川本貢司が語る指揮棒のおはなし

ドイツを拠点に、国際的な活動を展開されている指揮者の川本貢司先生にはPICKBOYの「FTK-150EB/W」と「FTK-150RW/W」の2タイプの指揮棒をお使いいただいています。
現在お使いただいているモデルに至るまで「試行錯誤した結果、今使っている指揮棒はタイプとしては10代目。」との事。

PICKBOYが監修し発行しました「指揮棒のおはなし」で、川本貢司先生に「指揮棒も楽器」であるという貴重なお話を伺ったインタビュー記事があります。


今回、川本貢司先生にご協力いただき「情報等内容が古い部分もありますが、発行当時の内容のまま掲載」することを御了承いただきました。
川本貢司先生、ありがとうございました。
ぜひ、貴重なインタビューをご覧いただけましたら幸いです。
 


 
川本貢司プロフィール

川本貢司プロフィール画像
    
島根県生まれ。東京芸術大学音楽学部指揮科を卒業。在学中に指揮法を若杉弘、小田野宏之、遠藤雅古、フランシス・トラヴィス、マスタークラスにおいてヴァレリー・ゲルギエフ、セルジュ・チェリビダッケの各氏に師事。また、渡米後にミシガン大学名誉教授であるグスタフ・マイヤー氏の下で研鑽を積む。そして、生涯の師と仰ぐシャルル・デュトワ氏からは世界各地で直々に薫陶を授かり「音の魔術師」の神髄を会得する。

第10回東京国際音楽コンクール指揮部門に22歳で入賞。第59回「プラハの春」国際音楽コンクール指揮部門において第3位を獲得。

1995年、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、九州交響楽団を指揮してデビューを飾る。その後、東京フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団、札幌交響楽団、京都市交響楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団、広島交響楽団等、各地のオーケストラと共演を重ねる。

2001年より活動の拠点をドイツに移し、国際的な指揮活動を展開。ドイツ・フォアポンメルン歌劇場第一専属指揮者、北東ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者、ピルゼン放送交響楽団音楽監督を歴任。2021年に西安交響楽団名誉客演指揮者に就任。

これまでにスロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団、プラハ放送交響楽団など東欧の名門オーケストラを筆頭に、チューリンゲン・フィルハーモニー管弦楽団、ヴュルツブルク・マインフランケン歌劇場、スロヴァキア放送交響楽団、オンタリオ・フィルハーモニック、クラスノヤルスク交響楽団、ウクライナ国立ドニプロペトロフスク・フィルハーモニー管弦楽団、イスタンブール国立交響楽団、スペイン・マラガ交響楽団、チリ・コンセプシオン交響楽団、王立バンコク交響楽団、深圳交響楽団、西安交響楽団、青島交響楽団、貴陽交響楽団など、欧州、北米、南米、ロシア、アジアの50以上のオーケストラに客演を続け、今後も定期公演に登壇することが予定されている。

"指揮棒のおはなし" Vol.3


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※2013年発行 ※発行当時の内容のまま掲載

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Chapter 1 演奏会を組み立てるには、理性と情熱が半々

 僕が指揮を始めた高校生の頃、たまたま行った楽器屋さんに木の指揮棒が置いてあって、握っただけで指揮者になったような気分になって悦に入っていたのですが(笑)、そのときのしっくりした感覚がいまだに捨てきれなくて木の指揮棒を使い続けているということもあります。木製なので、どうしても折れてしまうことがありますが、指揮をしている上で「こういう動きはしたくない」と思っているようなことをしてしまったときに、後ろにあるバーにぶつかったり、譜面台にぶつかって折れてしまうんです。そういうときは、苦楽を共にしてきた戦友を失ったような気分で落ち込みます。
 譜面台も含めて自分の周りの空間は把握しておかないといけないのに、それを無視して、もしくは忘れて動いているときは、理性を失っているわけです。演奏会を組み立てるには理性と情熱-本能と言い換えてもいいですが、それが半々だと思っています。なのに本能だけが先走っているときには何も見えていない。そういうときに限って、「バキッ」とやってしまう。そのときの演奏会は心のバランスが崩れているわけですから、後で録音を聴いてもろくなものではありません。

Chapter 2 指揮棒は音を出しませんが、やはり楽器という意識を持つべき

Chapter 3 演奏しやすい楽器を選ぶように指揮棒も選ぶべき
 

※インタビュー記事の一部です

 


【全文は、こちらのPDFでお読みください】


"指揮棒のおはなし" Vol.4


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※2015年発行 ※発行当時の内容のまま掲載

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Chapter 1 指揮者を目指して

「指揮者になりたい」と思い始めたのは中学生の頃で、きっかけは小澤征爾さんの本『ボクの音楽武者修行』を読んだことでした。そして中学3 年生のとき地元でプロのオーケストラの演奏会を見て「これは指揮者になるしかない」と決心しました。そのときから東京藝大を目指したのですが、小さな町だったので音楽を教えてくれる人は学校の音楽の先生くらいしかいませんでした。和声は汽車で片道3 時間くらいかけて習いに行き、ピアノと楽典はほぼ独学で。

 問題は指揮です。本を買ってはみたけれどよくわからない。そうしているうちに生涯の師匠となるシャルル・デュトワがNHK 交響楽団とストラヴィンスキーの《春の祭典》を初共演した演奏をテレビで見ました。もともと彼のレコードは聴いて好きだったのですが、実際に指揮を見たのは初めてで、もうひとめぼれです(笑)。「これを見て勉強する」と思い、デュトワの指揮した演奏が放送されたものは全部録画し、何百回も見て独学しました。そしてなぜか東京藝大に現役合格してしまいました。これには周りも、自分も驚きましたね(笑)。

 大学時代の話は割愛します。いろいろなオーケストラのリハーサルや演奏会を見るために授業を犠牲にした結果、卒業のときにかなりの交渉術を発揮する必要があったということだけ言っておきます。大学4 年生のときに民音の東京国際音楽コンクール指揮部門で第3 位に入賞してデビューしたわけですが、それも試験と重なったりして(笑)。

 デビューコンサートは初日が九州交響楽団、翌週が東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、翌々週が大阪フィルハーモニー交響楽団でしたが、初日に阪神淡路大震災が起こってしまいました。2 週間後、僕たちのデビューコンサートが大フィルの震災後初業務だったようで、みんな「生きてることが嬉しい」という気持ちが入っていて、音がものすごく良かったことを、今でも覚えています。

Chapter 2 “生涯の師” との出会い

Chapter 3 指揮者と指揮棒の役割
 

※インタビュー記事の一部です

 


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"指揮棒のおはなし" Vol.5


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※2017年発行 ※発行当時の内容のまま掲載

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Chapter 1 ドイツ・フォアポンメルン歌劇場の第一専属指揮者に

 ドイツのフォアポンメルン歌劇場の第一専属指揮者になったのは28歳のとき、2001年のことです。ベルリンに住み始めた頃、知り合いから「第一専属指揮者のポストが空いているから」と言われてオーディションを受けにいったのがフォアポンメルンでした。

 最後のオーディションは、ヴェルディの没後100周年記念ガラコンサートを実際に振るというもの。ヨーロッパの指揮者の最終オーディションは、多くの場合、オーケストラだけを振る一次選考で選ばれた人間に、本番を振らせるんです。

 当時ヴェルディをそれほど知っているわけではなかったし、ガラコンサートなのでなにしろ曲数が多い。ベルリンには最小限の楽譜しか持って来ていなかったので、あわててスコアを買いに行きました。それで1か月の生活費の半分くらいが飛んでしまいましたが(笑)、でもオーディションを受けられるのはありがたかったし、結果それで通ったのでよかったです。

 結局、フォアポンメルン歌劇場には6年いました。第一専属指揮者というのは音楽監督のひとつ下のポジションで、音楽監督のサポートをしつつ、自分のプロダクションも持つことができるという立場です。当時、ドイツに来た外国人がいきなり第一専属指揮者になることはまずないそうで、周りからは「幸運だった」と言われました。

 ドイツでは多くの場合、指揮者はまず練習ピアニスト(コレペティトール)として歌劇場に入ります。歌手の伴奏をしながらオペラコーチングなどを覚えてから、まず《こうもり》とか《魔弾の射手》を振ってみて、うまく行くと指揮者のポジションがもらえるという流れが普通です。だから、オーディションを受けて通ったというのは本当に運がよかったと思います。

Chapter 2 オーケストラピットで必要な指揮と指揮棒

Chapter 3 その人の身体に合った指揮棒選び
 

※インタビュー記事の一部です

 


【全文は、こちらのPDFでお読みください】


  
  

  
 また、こちらの内容とは別の「指揮棒も楽器」のお話は、コラムとしてご自身のHPにアップされています。
川本先生の指揮棒への思いがユーモアたっぷりに寄せられている、コラム全文をぜひご覧ください。
 
【川本貢司の雑記帳~「指揮棒も楽器」~詳細は】

川本貢司の雑記帳~「指揮棒も楽器」~詳細は
  

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PICKBOY